1/144 F-4ドラッグシュート〜挫折と栄光?の何とか・・・光造形のサポート除去
いよいよ静岡HSまであと20日あまり・・・
追い込みの時期ですね
静岡用てワケでは無かったが、昨年から弄ってたドラッグシュートに目処がついたので発表します
ドラッグシュート言うたら空軍機の必需品みたいなモンですから、ずっ〜と作りたいとは思っていましたが、なかなか難題山積みで・・・ねぇ?
技ミックスのRF-4が出た時にググってたらドラッグシュート引いてるカッコいい動画を見つけ、制作に踏み切ったのですヨw
で、まぁお決まりのIllustratorで図面描き。
メカ物じゃないし数値的な資料も見つからないので実機写真をトレースして大体のトコで決めてます。
最初はヒートプレスで行けんじゃね?と考えてたのでバキューム型作り・・・プラバンで骨組作って紙粘土被せて雄型にしました。
で、絞り具合とか中々難しくて0.3mmプラ板を2枚くらい費やして何とか使えそうな物がいくつか。
まぁ面の張り具合がちょっと違うんだけど、中々いい感じには出来たかな?とひとまず満足し・・・
デバイダでスリット部分のアタリを取るまでは良かったのですが・・・
どうやってこれ切り抜けっちゅうんかい! な感じですよね(笑)
紐部分は0.2真鍮線で・・・と思ってましたが、接着しながら切り抜かないと無理だし、途中で投げ出すのが目に見えたので放置・・・対策練ると言い聞かせて未完箱行きになりまして
そいで、今年になって3Dプリントなら行けるかも?と思ってshadeで立体化して出力したら
まぁ意外と簡単にデータ通りに造形されてきちゃったので嬉しいやらあっけないやら・・・
ちなみに紐部分はアクリル高精細で限界とされる0.2mm径でデータ作りました。
ま〜でもこれが3Dプリントにハマる大きなきっかけになりましたね。
自分じゃどうしても作れなかった形がいとも簡単に出来上がっちゃいますから・・・
次なる問題は放射状に伸びて傘に繋がる部分のヒモ・・・
これがまた瞬着で付けようにも、形よくするには色々メンドウな手順やら治具等が必要そうで、いっそそいつも3Dプリントしてまえ〜!と、修正データをDMMに送ったら「細すぎてサポート除去の後処理で変形/破損の恐れがあります」と言われ、受け付けてくれませんでした(笑)
サポート材がどういう物か確認の為にも、後処理無しで良いので・・・とお願いして造形されたままの状態で送ってもらいました。
それがコレね(笑) ナニコレ?w 見るからに不良品ぽいですよね?
しかも「造形方向は指定できません」と謳われてはいますが、縦にしてデータ入稿したのに寝かせて造形されてるし・・・
何であのデータがこうなるんじゃい? ヽ(`Д´)ノプンプン とクレーム送りそうになるのを抑えつつ、サポート除去に挑戦してみます。
といっても単に茹でる訳ですがw
DMMやShapewaysでアクリル素材を積層造形するプリンタは、ワックスをサポート材として使っているので細いランナーが付くタイプではありません。
このワックスはアクリル素材よりも融点が低く、沸騰したお湯に溶融するので手軽に除去するには茹でるのが一番と思います。
画像でパーツの周りに浮かんでるオイル状の物が融けだしたワックスです。
比重の点でもアクリルは水に沈み、ワックスは浮いてくるので分離にも都合が良いわけですね(^^)
しかしアクリル材の方も熱でかなり柔らかくなりますので、茹でている時にワックス除去を早めようと不用意に揺すったり突いたりすると簡単に破損してしまいます。
しかもお湯から引き上げる時に湯面に浮いたワックスをどうしても引っ張ってしまいます。
お湯から出したら冷却されてワックス分が固まってしまいますし、どうすれば良いか・・・しばし悩みました。
結果的には仕上げの洗浄用にと思っていた超音波洗浄器にパーツを置き、超音波洗浄をしながら沸騰したお湯を注いで解決しました。
予め洗剤数滴を垂らしておくとワックス分が溶けても油膜になりにくいようです。
この超音波洗浄器はむかーしジャンク機械からもぎ取った、容器がステンレス製の物なのでこうした方法も取れましたが、最近安価に売られている樹脂と組み合わせた製品ではこの方法が取れないかもしれません。
もう一つ、熱湯を注いで洗浄した後はそのまま常温に冷めるまで放置するのもコツです。
柔らかい内にパーツだけ引き上げると先に述べた通り変形や破損につながりますし、何よりお湯がワックスで白濁するのでパーツが見えなくなります。
冷ました後でまだワックス分が残っているようなら再度熱湯で洗浄すれば良いわけです。
そしたら、ほうらね(笑)
サポート除去したら見事に造形されていましたw
初めての事なので4個中2個を破損してしまいましたが、いい経験になったw
後処理不要にすると、金額は変わりませんが納期はかなり短縮されるので、WF絡みで混んでいる時には有効かもしれません・・・手間は掛かりますけど。
紐付きと紐なし・・・ね。
でもコレ、造形はされているけどヒモ部分がウネッてるし、強度的にもランナーから切り離すだけで壊れてしまうほどのモロさなので、塗装なんてとても乗り切れそうにありません(T_T)
紐なしの方を使うことにして、塗りやすいようにランナーごとパイプに接着。
一度クリアを塗ると透明度が上がっていい感じになります。斑に見えるのは一部裏面にクリア塗料が回った部分。
息止めて面相筆で塗り分け・・・汚いですがマスキングなど不可能なのでしょうがない。
表面側が塗れたらランナーから切り取って内側も塗ります。
やはり無理があったかと納得の上、コピー紙で紐部分の治具を作って真鍮線ハンダ付け作戦に変更します。
治具に両面テープで真鍮線を固定し、熱で粘着が弱くなって動かないように冷却用に濡れティッシュを巻きつけて置きます。
これは鉄道模型の真鍮キット自作サイトで得た情報・・・いままで自作エッチングは割りと当たり前だった鉄模の世界でも、やはり3Dプリントはかなり浸透してますね。
ハンダ時に両手が使えるよう、尾部から伸びる紐(こちらは0.3×0.5mm角の洋白製帯金)も逆作動ピンセットやクリップを駆使して空中に動かないように固定しておきます。
傘自体もかなり軽く出来ていますが0.3mm程度のピアノ線やステンレス線で試したらどうしてもたわんでしまいました。角断面だと見た目の細さよりも強度が出るようで、主直方向に長手(0.5mm)を持ってくることで何とかピンと張っている用に見えます。
ロケットの打ち上げにも似たこの風景(笑)
フラックス塗って一気にハンダ付け。表面張力でハンダが細部に流れこむまできちんと熱してやらないと強度が不足します。
夜戦のアンテナみたいな、ほうきみたいな紐の造形が出来ました。
傘の外周より広がるように真鍮線の治具を作りました。真鍮線は傘の内側に接着するので、こうすることで勝手に外方向に適度なテンションがかかり、位置決め/接着がしやすくなります。
瞬着を流し込んでプライマー吹いてしばし固定・・・これも息止める作業で中々消耗します。
これで何とか自立可能なドラッグシュートが出来ました。
ま、多少ブラブラしますが、しなったり、垂れて見える様な事はありません。
なんたってコレが最重要ポイントですからねぇ・・・
この後肝心のファントムの組立や尾部取付部の工作、傘の先端にパイロットシュートの追加工作など細々ありますがそれは追って・・・
調子に乗ってF-2用のシュートも既に発注済だったりします。
こっちはデータがクソ重くなるし、色々不具合有って中々出力OKにならず、修正修正で苦労しました(T_T)
DMMのステータルを見ると後処理中・・・となっているので来週あたり届くはずですが・・・早く来ないかな・・・(^^)
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