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2007年春、静岡の合同展にP144として展示出来る事になり、急遽出し物の選定にかかる。
フェイクの新製品発表は前からずっとやりたかったネタ。
ありもしない新金型/新製品のランナーパーツと完成見本を、パッケージと一緒に展示する事を目論む。
まだ144スケールで立体化されていなくて知名度があり、自分の好きな機種、しかもなるべく簡単な改造で出来る機体と言う事でグリフォンスピットの14型に決定。
と言うか他には思い浮かばなかった。
芯になるのはWCC第一弾のスピット。アウトラインかなり良好、モールドはそこそこシャープなので素材としては充分。
塗装の剥離にはIPA使用がポピュラーらしいが、手近なクレオスの薄め液を、節約の為少量ビニール袋にパーツと一緒に入れて空気を抜き、5分待つと奇麗に剥離出来る。
 信頼出来る図面を1/144スケールに縮小して製作時のガイドとする。部分的にプラ板に貼れば切り出しのガイドとしても使えるので、スペアに何枚かプリントして置くと良い。
スライド型で1体成形の胴体は切断が結構大変。モーターツールの回転ノコで左右/下から切断。
スピナ径は約5mmだったので機首の芯には5mmプラ棒を使用。こうしておけば機首成型時の真円ガイドになる。ダウンスラストに注意して仮固定後、瞬接でガチガチに固める。スピナは真鍮線を通した5mmプラ棒をリューターに咬ませて削り出す。荒いペーパーじゃ中々削れないのでカッターの刃を切削面に垂直に当てて削る。
機首上下にも成型時のガイド代わりに図面を型にして切り出したプラ板を接着。
あとで修正が利かないのであちこちから見て水平/垂直が狂っていないかチェックする。
OKだったら接着部をゼリー状の瞬接でガッチリ固定する。

ガイドからはみ出ない様にエポキシパテを盛りつける。
無駄に削るのが嫌なので出来るだけ少なく・・・
時々スピナを付けてラインを見ながら進める。
バブルキャノピーの為、切り飛ばした背中にもついでに盛りつける。

 プロペラは予め少しヒネリを付けて茹でたプラ材に、型紙用の自作デカール(図面から割り出したペラの平面形)を貼って切り出す。
成型時の持ち手が無いので根元に0.3mm真鍮線を埋め込んだが、なるべく最後までプラ材を切り離さずに残しておいた方が成形作業がしやすい。荒削りはリューター、仕上げは#400〜800のペーパー。
手作業だとやはり5枚の形は揃わない。思った通りだ。でも疲れたので諦める。スペア用に6枚作ったが1枚は紛失した。実機のペラはとても同じ形のプロペラとは思えない程、見る角度によって印象が違う。幅広の割にペラ自体が付け根からかなり薄く、ヒネリも結構ついている為。

スピナの分割線にはWAVEのツールを使用。
このノコは刃が細か過ぎて切断には向かないがスジ彫りには重宝する。
増積されたラダーと垂直尾翼はアウトラインが変わっているので元のパーツは使えず、プラ板から切り出して成形。
左右一体の水平尾翼もこのままだと成形しにくいので切り離して左右から後嵌め出来る様にした。
エレベータも増積されているがアウトラインは変わらないのでスジ彫りの修正だけでOK・・・の筈。
機首のバルジはカッティングシートで雌型を作り、その中に瞬接を盛りつけて硬化前に剥がす・・・と言う苦肉の策で。
なるべく境界をシャープにしたかったのと、位置決めを慎重にしたかった為。
流行の黒い瞬接を使用したが、粘度も切削性も良くとても使い易い。内容量が多過ぎて、使い切る前に硬化してしまいそうで勿体ない気もする。
全体系は大体見えて来た。
機首バルジの成形はやはり難しい。
左右対称がなかなか出ないし 、物が小さいので細かい形状が成り行き任せになってしまう。 思った通りだ。
大げさで無く、ホンの0.1mmの加減が手作業だと難しいが、見た目でははっきりとわかる。人間の目ってスゴイ。
ラジエーターは最初雌型でバキュームするつもりだったが、合わないので急遽ヒートプレスで製作。
当然一回り大きく、一回りエッジが丸くなるので表裏に瞬接を盛って削るハメに。これも左右で微妙に対象にならず。
1個ならあまり分からないが、左右に着くとモロバレになってしまう。
あとでゆっくり修正する事にして翼下面に接着。
この辺りで残り時間が無くなったので取りあえず「サンプルとして見せられる状態」にする事を最優先する。
テストショットのパーツも作らなければならないので各部を借接着してシリコンで型取る。この段階の物を量産する気は無いので胴体は1発抜き。翼は下面だけ(ランナーで見える側だけ)型取りとする。
当初はちゃんとデカールまで貼って完成見本とするつもりだったが、時間切れ。雌型でバキュームする筈だったキャノピーは塩ビでヒートブレスし、水平尾翼を借接着してサフェーサー塗装。開発途中の仮組見本風で我慢する事にした。
プロペラはブレードをバラにすると組み立ても成形も大変なので、1発抜きとする為に瞬接で固定して型取った。下にあるのは自作のゲージ。簡単な物だがこれが無いと5枚ペラをちゃんと等角度で取付けるのは無理。
でっち上げたテストショットランナー用の複製レジンパーツ。
どれも成形不良や気泡があるが使える部分、使える側だけ使用するのでこれでよしとする。
胴体はムクなので左右に分割するのが大変。ま、ランナーパーツの裏側を見せる訳じゃないのでそこそこ真ん中で切れてればOKとする。
クリアパーツは一番難儀した部分。これの有る無しでは信憑性が違う!のでどうしても省略はしたく無かった。
SWEETのP-51Bのランナーからパーツを切り取り、片方にWCCのウィンドスクリーン、片方にPLATZのムスタングの後部キャノピーだけ切り出した物を普通の流し込み接着剤で接着。思った程接着跡は目立たない・・・と言うか肉眼ではなかなかそこまで見えない。接着面はクリアパーツのゲート部だけなので、当然ちょっと触っただけで取れてしまう。展示ベースの黒いアクリル板に弾性シリコン接着剤で固定して極力動かない様にした。

基本となるランナー枠にはSWEETのP-51Bを使用。
翼が一体成形なのでフェイクし易い他、色々な面でパーツ割りがスピット向きだったため。
当初は全部のパーツを複製してレイアウトするつもりだったが、時間が無いので出来る範囲で信憑性を持たせる方向に修正。不要パーツを"ランナーを痛めない様に"慎重に切り離し、強度が必要な部分はゲートごと0.8mmのプラ角棒で作り直して瞬接で継ぎ目を丸く成形しておく。ランナーを作るのは思いのほか大変な作業。でも楽しい。時間ある限り流用パーツを探してランナーに付けて行く。ハリケーンのホイールはランナーごと移植。脚カバーはただのカッティングシート。燃タンは紙増槽のパーツだけ切り取ってプライザーのフィギュアを接着。ついでに楕円翼の翼端もプラ材でタブを付けて接着。ラジエーターやペラが一体成形になってたり、よく見ると燃タンやホイールなど入れ替えきれてないムスタングのパーツがあるが、ライトグレイで塗装してしまえば、パっと見は普通にテストショットに見える。ふはは、思った通りだ。

パッケージもそれらしくデッチ上げ。
最初は頑張って大西さん風のリアルパッケにしたかったが、時間もウデも全く足りなかったのでコミック版に・・・最近ロクに落書きもしてない私に可愛いNASAちゃんが描ける訳も無く 、既存のパッケからSCANしてコラージュ。黒ネコのラッキーはハリケーン、NASAちゃんはカボチャFM-2と夏メッサーの2個イチ。藤田さんごめんなさい。スピットは横幅を詰めた写真をトレースし、鷲(つかグリフォン?)は適当に紙にペンで描いた物をSCANして合成。
彩色はPhotoshop使用。未だタブレットに慣れないのでマウスでシコシコ、もうundoの嵐。

背景用にA3サイズでPOPを作って完成。
小さく「2007年9月発売・・・かも」と書いてあるが、いざ静岡で展示して悦に入ってたらタミヤさんから クレームが・・・
紛らわしいので、もっとジョークと分かる掲示を!と言う事で下に注意書きを追加する羽目になった。
こうしたフェイクも144ならではと個人的には思っている。48でコレやろうと思ったら手間が大変だし、きっと気力が続かない。たとえ反応が何倍も大きいとしても・・・
機銃や脚、排気管も既に作りかけてるので、ここからは落ち着いて完成まで頑張るつもり。ま〜秋の展示会までには・・・

続くはず・・・